NPO法人設立のメリット・デメリット
今回のコラムでは、NPO法人設立を考える方からたびたび寄せられる「NPO法人設立のメリット・デメリットは?」という疑問について答えていきます。
≪メリット≫
① 法人名義で契約できる
銀行口座など、任意団体の時は代表者の方など個人名義で契約していたものを法人名義にできます。これにより、代表者が変更するたびに契約を変更するといった手続きがなくなり、活動しやすくなります。
② 社会的信頼性が得られる
毎年一回の事業報告書等の提出など、市民に対して情報公開する仕組みがあるため社会的信頼を得やすいといわれますが、実際は、NPO法人だから信頼できるというわけではなく、その活動内容によります。
③ 税制上のメリットがある
登記の際の登録免許税がかからない、非収益事業のみなら法人住民税の減免措置が受けられるなどの優遇措置があります。
④ 認定NPO法人であれば寄付者側に税制優遇がある
公益性がより高い「認定NPO」の認証を得ると、その法人に寄付を行った寄付者は税制優遇を受けられます。こうした認証により、活動の支援者へ寄付を呼びかけやすくなるメリットがあります。
≪デメリット≫
① 事務が煩雑
毎年一回の事業報告書等の提出が法律で定められており、放っておくとNPO法人格の認証取消になることもあります。定款や役員などに変更があれば、その都度登記や所轄庁への届出または認証申請が必要になります。
② 設立までに時間がかかる
設立認証申請をしてから書類縦覧期間に1か月(新潟市は2週間)、所轄庁の審査に最長2ヶ月、登記手続きが2週間。申請書類の作成まで含めると4ヶ月以上かかります。
③ 法人を解散した時に財産が戻ってこない
NPO法人の残余財産の帰属は法律で定められた範囲でのみしかおこなえません。
NPO法人設立をゴールではなく、目的を達成するための一つの手段として捉えながら団体内部のお仲間と検討してみてはいかがでしょうか。
【参考】
渕こずえ『NPO法人のつくり方がよくわかる本』株式会社ソーテック社
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