NPO法人が融資を受けるコツ



NPO法人の皆さんが活動をする上で、共通かつ永遠の悩みである「お金」の問題。


・新規事業に着手したいけど…

・設備を購入して事業を拡大したいけど…
・年度末に補助金を受けることが決まったけど、それまでの活動費はどこから捻出しよう…

資金不足の心配は常についてまわります。

そんな時は金融機関から借り入れ=融資を受けることも検討してみましょう。

NPO法人ってお金を借りられるの?と思うかもしれませんが、新潟県内にもNPO法人を対象とした融資制度を扱っている金融機関がありますし、銀行や信金など様々な金融機関で相談が可能です。ここでは新潟県労働金庫の「NPO応援ローン」を例にして、融資を受けるコツをお話しします。


名称:新潟県労働金庫「NPO応援ローン」

融資対象:以下のすべてを満たす特定非営利活動法人
・任意団体期間を含め3年以上の活動経験があり、かつ法人格取得後最低1事業年度の決算が確定していること。
・新潟県内に主たる事務所を有していること。
・新潟NPO協会から推薦を受けたNPO法人。
資金使途:運転資金、設備資金、つなぎ資金(※赤字補填資金にはご利用いただけません。)
融資限度額:500万円(但し、つなぎ資金は2,000万円以内で交付金の範囲内)
返済期間:設備資金…5年以内(1年単位)
     運転資金…分割払いの場合は1年以内、一時払いの場合は原則3ヵ月以内、最長6ヵ月以内となります。ただし、つなぎ融資は委託金・助成金の交付までとし、最長で1年3ヵ月以内。

また融資申込みにあたり、必須となる書類は以下の通りです。

1.定款
2.NPO法人設立時の申請書類・認証書
3.総会議案書・決算書類※原則として、任意団体を含む3期分
4.法人税確定申告書(法人控え)・収支計算書、貸借対照表、財産目録、予算書
5.登記事項証明書(発行から3ヵ月以内)
6.事業の許認可に関する書類(写し)
7.法人・事業に関するパンフレット等
8.資金使途に関する書類(写し)
以上のほかに、お申込み時には別途、追加書類のご提出があります。
ここまで見て、手続きが面倒だな〜、審査が難しそうだな〜と感じるかもしれません。

ポイントとなるのは、「金融機関は何を審査しているのか」ということですが、たくさんの提出書類から金融機関が判断するのは、「この団体は、融資金を返済できるのか」ということです。


・普段から、書類の作成はきちんと行われているか

・書類の保管、管理体制はずさんではないか
・約束の期日までに書類が整っているか
・法人のガバナンスが効いているか

審査前の金融機関とのやり取りから、丁寧な作業を心がけましょう。書類の内容以外からも信用を得ることができます。さらに、


・借入金額は妥当な金額か

・月々の収支に懸念はないか、運営状況は良好か
・今後の収益計画に無理はないか

上記は、審査の際に重要なポイントとなります。法人の活動規模に不釣り合いな金額を借りようとしていないか、また経営状況に問題がなく、今後も一定の収益を上げて返済金を捻出することが可能なのか、金融機関は提出した書類からだけでなく、面談等からも判断し、融資の可否を決定することになります。


融資を受ける第一歩として、まずは常日頃から金融機関と情報交換するなど、関係を築いておくことをオススメします。お金に関すること以外にも、思いがけない情報が聞けることもあります。

団体の活動内容や資金使途によっては、他により相応しい融資制度があるかもしれないし、助成金や補助金の方が適しているかもしれません。
皆さんも、自団体の「お金」について、ぜひ考えてみてはいかがでしょうか。

<参考>

新潟県労働金庫「NPO応援ローン」
https://www.niigata-rokin.or.jp/loan/npo_ouen_loan.php
日本政策金融公庫「ソーシャルビジネス支援資金(企業活力強化貸付)」
https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/socialbusiness.html
新潟県「中小企業向け制度融資」
http://www.pref.niigata.lg.jp/sangyoseisaku/1356838447979.html


<団体の運営に困った時は!>
■困った時の相談窓口「新潟県NPO・地域づくり支援センター」
https://www.nan-web.org/npo-consultation/
■困りごとの猫の手「にいがたNPO事務支援センター」

https://npo-jimu.nan-web.org

■新潟県内の市民活動情報をお届け!「にいがたNPO・地域づくり情報ネット」
http://www.nponiigata.jp/

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